中学校の学校選択制について

 〜第4回定例会の質問から〜

 2001年度から、中学校において「学校選択制」が始まり、翌年から小学校の選択制が始まりました。今年で4年目を迎える「学校選択制」を導入した目的は、保護者と学校との新しい関係づくりと、学校の活性化と特色づくりです。他の自治体などでは、少子化に伴う学校の統廃合の代替策として実施しているところもありますが、江戸川区の場合は、積極的な学校改革をめざして実施したことが特徴です。
今年の中学校における学校選択については、33校ある中学校のうち10校を対象に抽選会が行われました。最も希望者が多かったのは清新第一中学校で、17人の枠に207人が希望する状況でした。選択制が実施された初年度は全員が希望する学校に入ることができましたが、その後抽選対象校は、4年間で増えてきている状況です。今年の状況からは、江戸川区6ブロックの中に、抽選校の10校がそれぞれに散らばっており、ブロックごとに人気の高い学校ができていると言えます。一方、希望者が少ない学校の状況は、受け入れ可能数に対する希望者数の比率で50%以下というところが二校あり、60%台の学校はさらに数校あります。
 教育委員会が実施した、中学生を対象に行ったアンケート調査の結果から、選択制になってよかったことや、前向きに学校生活を考えていることがわかります。しかし、本来の通学区域である学校を、なぜ選択しなかったのかという消極的な意見や、希望者が少ない学校の現状については、明らかにならないことに問題があるのではないでしょうか。
 私たち会派(市民クラブ)は、こうした現状を踏まえて、学校選択制による問題を明らかにし、より効果的な制度にするために質問しました。
 
●今年の希望者が多かった10校と少なかった学校について、良し悪しのレッテルが貼られるような状況になることを避けなければなりません。希望者が少ない学校については、課題を把握したうえで、教育委員会が解決するための役割を担うべきです。そのために、教育委員会の中に、専門セクションを設置すること。

●学校選択制スタート5年を前にして、制度の検証が必要である。