市民の環境政策提案活動

新年早々の1月5日(土)、足元から地球温暖化を考える市民ネットえどがわ(通称:足(そく)温(おん)ネット)の集会が行われました。足温ネットは、1997年に京都で開催された気候変動枠組み条約第3回締約国会議(COP3)に向け、「Think Global・Act Rocal」の考え方のもと、江戸川区で環境に関心がある人や活動をしていた仲間たちが立ち上げたNPOです。この10年間、市民の発想でさまざまな活動を実践し、国や自治体への政策提言などを行ってきました。そこから、実際に国の法制化にもつながり、区の施策として実現してきました。まさに、優秀な市民力ここにあり・・という足温ネットの活動は、今や全国規模に広がり大勢の人や団体とのネットワークが生まれています。私も、足温ネットの一員として参加し多くのことを学んできました

5日の集会は、最初に田中優さん(足温ネット理事)の講演から始まりました。地球温暖化の状況が北極の写真など交えて克明に語られ、なかなか事実として認識されなかったことが政府の対応の遅れなどにもなったことなども指摘されました。原油価格の高騰により、私たちの生活が脅かされているオイルピーク問題と中東の原油国で起きている戦争との因果関係など、幅広い視点で地球温暖化問題を捉える必要があることが理解できる内容でした。地球温暖化対策については、国レベルの対策は当然急がれるべきですが、私たち市民としてもできる方法として3つの法則があると示されました。まずは、政府や議会に直接働きかけをしていくこと、第二に、市民の運動としてウェーブを起し広く社会に訴えていくこと、第三の道として、市民としての発想で具体的な活動をつくり、それぞれがネットワークをしていくことです。
この講演を聞いた後、3〜8人程度のグループに分かれてワークショップを行いました。NPOバンクからお金の融資を受けることを想定して、それを活用して自分がやりたい環境活動のプレゼンテーションを6人が行い、それぞれに賛同する人を募りました。それぞれのグループができたところで分かれて、市民としてできる具体的な環境活動の組み立てについて議論し模造紙にまとめ、最後に発表するという内容でした。
私が参加したチームは、神奈川県葉山町で古民家を手に入れた女性から、その民家を使って、食材や料理が提供できるコミュニティの場を提供したいというものでした。キーワードは、「食」「環境」「コミュニティ」ということが真っ先にでました。葉山という土地柄の話が始まり、高齢者世帯、高所得者が多い地域であり、外食はほとんどしない人たち・・・などが出されました。地場産の野菜や魚を使うこと、料理の提供だけでなく食材とレシピーを提供する、建物は当然エコハウスに改築することなどなど・・・次々と発想が生まれ、まとめられていきました。楽しい時間があっという間に過ぎました。

こんな風に各チームが盛り上がり、環境対策としてのテーマごとにさまざまなアイデアが生まれました。それぞれの発表ごとに、田中優さんからのアドバイスもされました。この中から実際にどれだけの実践が生まれるのか・・・市民の実践と政策提案は、こうしたところから生まれ大きく広がっていくものであり、NPOがますます元気に活動する時代だと実感した年明けでした。