北欧福祉ツアー視察記①

一人ひとりの生き方を支援する福祉

 5月3日から10間、生活クラブ運動グループ福祉協議会主催の北欧ツアーに参加しました。訪問した国は、フィンランドとスウェーデンです。まだ冬の寒さが残る季節ということで、セーターやコートを用意して行ったところが、まさに春の訪れと重なり、草木の芽吹きや新緑がまぶしい時期にあたりました。
長い冬の間はうちに閉じこもっているため、春になると町中の人々がいっせいに外に出るのだそうです。公園や市場などでは、たくさんの子ども連れの家族や高齢者たちを見かけました。
特に印象に残ったことは、どこに行っても子どもをたくさん連れた父親や母親、また家族をたくさん見かけたことです。フィンランドの合計特殊出生率は1.8人、スウェーデンは2.0人を上回る状況だと聞きました。
 ヘルシンキ市健康医療センターで行われている、出産前の両親教育プログラムでは、特に第一子の出産時には、父親が母親の気持ちを理解することが最も重要だとして、父親のための内容が盛り込まれています。また、どちらの国でも、両親が働いている家庭の子育て支援策として、産前産後の休暇制度を充実させるなど、長年に亘ってすすめてきたさまざまな実践が、ようやく成果として現れてきたということです。
 どこ施設を訪問した時にも、一人ひとりの生き方を尊重し支援するという、福祉に対する姿勢を実感しました。