止めよう原発(その②)

リサイクルショップが温暖化対策に貢献

江戸川の「元気力発電所」と
東小松川の「市民立第一発電所」のパネル設置作業→

  江戸川区の葛西図書館前にあるリサイクルショップ「元気力発電所」は、地域の方々から寄付していただいた品物を販売した売り上げを、地域の施設などに太陽光発電を設置するための基金として積み立てています。
 
地球温暖化の原因であるCO2などの温室効果ガスは、主に化石燃料である石炭・石油を利用する発電所から大量に発生しており、標準世帯の年間CO2の排出源の46%が電気によるものです。そこで、日本政府はその対策としてCO2の発生の少ない原子力発電を推進しており、現在国内には55基が建設され電力需要の3割を賄っています。しかし、核廃棄物処理や原発事故などの大きなリスクを抱える原発を廃止しても、省エネ対策や自然エネルギーの普及をすすめることで、電力需要にも十分対応できることはすでに実証されているのです。

2003年夏、東京電力は原発での事故隠しを引き金に、17基すべての原発を止めて点検することを余儀なくされました。真夏の昼間は、年間を通して電力消費量のピークになりますが、「電気予報」などを公表することや各関係機関や消費者に節電を呼びかける対応などで、需要に足りずに停電してしまう危機を乗り切りました。

地域循環型の自然エネルギーである太陽光発電や風力発電が、持続可能なエネルギーとして評価され各地域などでの取り組みがすすめられています。しかし、まだまだその数は少なく、促進させるしくみや取り組みに対する助成も十分ではありません。自然エネルギーで発電した電気の買取り料金を高く設定し、昼間と夜間とで違う電気料金単価の体系を変えることなど、電力政策全体を見直すことで原発を止めることは可能なのです。

地球温暖化対策や脱原発をめざして、市民発の「環境まちづくりNPOエコメッセ」が運営する「元気力発電所」などのリサイクルショップが、現在、都内で9店舗に広がってきました。江戸川店では店の壁に太陽光パネルを設置し、発電した電気を夜間に活用する取り組みをすすめていく予定です。生活者ネットワークは、「地域力・市民力」を応援するしくみづくりをめざします。