今年のお正月は、観測史上2番目の暖かさでしたが、国内外の社会情勢は、暖かさとは裏腹にとてもきびしい状況であることを多くの方が感じていることと思います。
私たち生活者ネットワークの年明けは、1月5日の集会から始まりました。そのタイトルは、「私たちはテロ以降をどう生きるか」というもので、イラク自衛隊派兵を考える視点を、市民外交センターの代表、上村英明氏に学びました。昨年12月に、イラクへの自衛隊派遣の概要を定める基本計画が閣議決定され、続いて航空自衛隊20名が先遣隊として出発し、まもなく600人規模の陸上自衛隊の派遣が実施されます。このような事態にある中で、私たちは今後何をしていくべきなのか、すすむべき道を確認できたような集会だったと思います。上村氏は、「国連を無視してイラクに攻め入ったアメリカとイギリスの行動を不問にしたまま、国連の復興支援決議に基づいて派兵を進めている。しかし、アメリカの支援要請に応えての自衛隊派兵により、日本も大きな過ちを犯すことになる。」そして「国内では不安感をあおり、その不安を解消するための暴力肯定論が広がっている。」「暴力による正義ではなく、本当の正義は何かを考えていくべき。」と言っていました。非暴力、非戦を基本に、世界の平和を実現するためには、国連を中心とする国際社会の構築を目指していくことが重要でしょう。また、「不安感」や「暴力」に対して多様な視点を持って対策を考えていくことが必要であると思います。
その後、1月6日の「江戸川区新年賀詞交歓会」7日の「葛西地区自治会連合会の新年会」に出席しましたが、来賓の挨拶で自民党衆議院議員は、「国連主義などといった甘い平和ボケを言っている場合ではない、日本には北朝鮮が200機もの弾道ミサイルを向けている…」とか、「フランスやドイツのように気ままなことは許されない、日本は厳しい状況に置かれている」など、イラク派兵を正当化する発言を繰り返していました。この言葉を多くの区民の方々はどうとらえたのでしょうか。私たちは、いかなる戦争にも反対することを、もっと大勢の人々に訴えていきたいと思います。