「東京都食品安全基本条例(仮称)」制定に向け、江戸川区議会として意見書を提出することが懸案になっていましたが、ついに11月の本会議で実行できました。
BSE、O157、残留農薬、偽装表示問題など、相次ぐ食品にまつわる事件、事故などが日本国内外で発生し、消費者はかつてないほど食品に対する不安を募らせています。このような中、本年5月、国はようやく食品行政の立ち遅れを解決するため、食品安全基本法を制定し、第三者機関として食品安全委員会を立ち上げました。しかし、現在一時の熱気は冷め、国会内の審議は極めて低調です。「消費者の安全、健康を求める権利」が規定されていないこと、基本的な方針策定において「予防原則に基づいた安全評価」が不明確であったこと、食品安全委員会における市民参加ができておらず、食糧政策を含めた生産から消費にいたる施策の総合性の確認が不十分であることなどが課題になっています。
こうした背景の下で、東京都は来年の第一回定例都議会において、(仮称)食品安全基本条例(案)を上程することが予定されています。条例づくりにあたっては「食」という都民にとって最も身近な政策ということを考え、市民参加の確保が重要で、その内容は実効性があるものとしていかなければなりません。
江戸川区議会から、以下の事項を条例に盛り込むことを東京都知事あてに要請しました。
1、基本理念として、都民の生命と健康を犯されない権利を明記すること。
2、「遺伝子組み換え作物」については、基本方針として環境に配慮した施策や消費者の選択権の確保、検査体制の強化を盛り込むこと。
3、特に、農薬や添加物の蓄積性が問題となる子どもに対して、独自の「子ども基準」を設定すること。
4、区が、食品衛生法に基づく「監視思考計画」を策定するとき、市民の意見が反映されるよう働きかけをすること。
私たちの会派「市民クラブ」からの発議で江戸川区議会として意見書を提出できましたが、今後は東京都の動きをチェックしていきます。