文教委員会視察報告—広島県三次市—

三次市の教育改革

江戸川区議会文教委員会の視察に行ってきました。
●三次(みよし)市
三次市は、今年5月23日に構造改革特別区計画(特区)の認定を受け、教育改革に取り組んでいます。

【構造改革特区とは】
市町村などが「自助自立の精神」と「知恵と工夫の競争」により、独創的な構想を実現するために、国が規制緩和や法律の特例を設けて、経済や地域の活性化を行うことです。
【取り組みの概要】
「学力向上基本プラン」に基づき、市内15校の小学校において、今年度から30人学級を実施しています。特区申請により学級担任可能な教員を、6人市費で採用しました。市民に公募した人材バンクには、200人の登録があり、そのうちから採用したのです。
また、数学、英語などの授業は20人学級にして、学力向上を目指しています。
市内一斉の学力テストを実施し、各学校ごとに学力向上プランをたてています。また、各校からの教員がそれぞれの教科ごとの部会をつくり、研究にあたっています。

(感想)
現在、江戸川区の文教委員会に30人学級を実現させるための陳情がだされていることもあり、今回の視察は参考になることを期待してでかけました。三次市の小学校では、市の中心校2校以外はほとんど30人以下の学級になっているのが現状で、少人数の学校のほうが学力は勝っているということでした。確かに、少人数のほうがきめこまかに学習指導ができると思います。しかし一方で、少人数のクラスということがすべての解決にはつながらないのでは?という疑問も持っています。習熟度別のクラスで学習することや、学年合同で体育の授業をすることなど、現在でもある程度の取り組みができているように思っているからです。
いずれにしても、三次市教育委員会の熱意と思い入れには圧倒されるものを感じて帰ってきました。江戸川区においても問題点を解決するために、教育委員会、学校、地域の連携した取り組みを期待したいと思うし、その点が一番難しいということも現状として認識しています。江戸川区の地域性を生かした教育改革を熱意を持っておこなっていくことが大切です。