来年3月、男女共同参画推進のための計画策定をめざして区民会議が始まっています。
日本経済新聞社編集委員である鹿嶋敬さんを座長に、学識者、区民委員合わせて14人のメンバー構成です。そのうち、女性の委員が半数以上の9人という審議会は江戸川区では始めてのことで、その提案をしてきたネットとして、一歩前進だと評価しています。区民委員についても、各団体を代表する人、公募委員などから、仕事を持つ人、経営者、学生、ボランティア活動者など多彩な顔ぶれです。
7月28日に第一回の会議が行われ、二回目にあたる9月の会議から議論が始まりました。一回目の様子は、区の「広報えどがわ」に掲載されましたが、傍聴については特別広報されていなかったため、気がつかなかった人が多かったことと思います。その後、担当部署に確認して、2回目の会議から傍聴することができました。また、9月になってからは、区のホームページのトップに区民会議のコンテンツができ、その中で会議スケジュールや議事録(これに関してはかなり遅れていますが・・・)などが掲載されるようになりました。
座長である鹿嶋さんが進行役で会議がすすめられていますが、副座長でもある弁護士の田中早苗さんとのコンビネーションもよく、参加委員全員からの意見を求めるという配慮がされています。各委員の立場で、率直な意見交換がされているという印象を受けました。2回目の会議では、特に女性の労働ということに議論が集中し、会社などで働きながら家庭の仕事への負担感、経営者の立場として女性を雇用する上でのリスク、また、給与や社会保障上の差別など現状について確認することにもつながったと思います。
しかし一方で、区民会議の議論と計画の内容について、どのようにつながるのかという疑問も出され、区民会議が計画策定に果たす役割の確認が必要なのではないかと感じました。計画が何のためにつくられるのか、誰を対象とするものなのかなど、行政の計画がどのようなものなのか、事前の説明不足なのか?という疑問を持ちました。
10月15日、第3回目の会議では座長のほうから、①情報提供、②就労支援、③相談機能、④ポジティブアクション(積極的是正措置)、⑤ロールモデル(女性社会人モデル)など、労働現場での男女間の差別是正のためのキーワードが出され、それぞれについて議論を行いました。田中早苗さんからは、お金がかからない制度で、区内地場産業を対象とした表彰制度をつくってみてはどうかという、おもしろい提案がだされました。今、傍聴者は女性議員だけですが、ぜひ、みなさんに傍聴していただきたいと思います。