本会議場に日の丸掲揚

自民・公明が強行に実施

今期に入り、自民党から本会議場での国旗掲揚の提案がされてきた経過があります。
これまでは、議員それぞれの意見がまとまらないうちは、時期尚早であることから見送られてきました。現在まで、23区のうち、実施している区は6区だけです。今回、どうしても国旗掲揚をすすめたいという理由は、スポーツや国際交流などでは、日本の象徴として日の丸が使われていること、また、日の丸を掲揚するで、人々の愛国心を育てることにつながるということから、議会が率先して日の丸を掲揚すべきであるということです。

1999年の「国旗国歌法」の制定についても、当時、各政党間でも反対意見を持つ政党や議員個人もいる中にあって、急遽決められたという感は否めません。これまでの間に、広島県立世羅高校の校長が卒業式の前日に自殺をしたような、国旗国歌の強制をめぐる事件が各地で起きています。個々人の内心に踏み込むようなことを、法律や規則などで縛ることに大きな問題を感じます。

私たちの会派である市民クラブでは、国旗に対しては、歴史的な経過や過去の戦争に対してさまざまな市民感情がある中、また議会においても反対意見がある中で、強引にすすめるべきではないと意見を述べてきました。戦後60年たつ今でもなお、特に戦争を経験した人々の心の中には、複雑な思いを抱き続けている人々は大勢おられ、今、なぜ、国旗の掲揚が必要なのか、その理由についても十分に納得できるものではありません。

しかし今回、自民党と公明党は、市民クラブや共産党の意見には、真剣に耳を傾ける姿勢など少しもなく、議論が十分にされたとは言えない強引な決定をしました。民主主義の議会において、特に議会全体を示す事柄については、少数の意見に対する議論も十分行ったうえですすめるべきであり、慎重な行動をとるべきだと思います。